「藤沢江の島市」という市名案もあったそうです^_^
江戸時代は時宗総本山「遊行寺」の門前町として栄えますが、時宗？という方も多いと思います。
能阿弥、観阿弥、相阿弥といった芸能民「阿弥衆」は元々時衆（宗）との繋がりが深く、時宗の踊り念仏を盆踊りの起源とする説もあります。
「遊行」とは修行や布教のため旅をする事で、宗祖一遍上人は生涯遊行を続け栄養失調で亡くなります。
一遍の死後教団は分裂しますが、最も遊行に熱心だった「遊行派」の本拠地が藤澤山清浄光寺(遊行寺)です。遊行を終えた遊行上人は、藤沢上人と呼ばれました。
踊り念仏というと何だか楽しそうですが、踊りながら念仏なんて怪しからん(*｀∧´)／という人もいて、幕府も当初はカルト認定していたようです。
鎌倉入りを拒まれた「時衆」は江の島の対岸片瀬の浜で踊り念仏興行を催します。
鐘を打ち鳴らし、足を高く上げて床を踏み鳴らし、僧尼混然となって踊る様は強烈なインパクトがあったようです。
踊り念仏興行の目的は「信不信を選ばず、浄不浄を嫌わず」大勢の人に「南無阿弥陀仏」と書かれた札をくばる事でした。当時差別されていた芸能民を受け入れたのもその為でしょう。
蓮如の登場により一向宗が民衆に浸透し、時衆は宗勢を縮小してゆきますが、中世日本の文化に与えた時衆の影響は、もっと評価されて良いのではないかと思います。
