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鎌倉百八景75 坊主頭かパンチパーマか?頭髪からみた「仏像の誕生」

今日のテーマは信仰ではなく文化 ^^

 

仏像の髪型から大乗仏教の成立ちを考えるという、身の程知らずの企画ですm(_ _)m

 

建長寺の本尊は地蔵菩薩 d(^_^o)

 

髪型は坊主頭ですが仏像としては少数派!

 

古代インドでは、お釈迦様以前から出家者は髪を剃る決まりだった様ですが?

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk1952/23/1/23_1_55/_pdf/-char/ja

 

仏像の髪型として思い浮かぶのは、パンチパーマみたいな螺髪(らほつ)

ja.wikipedia.org

螺髪は一つ一つカールしていて、修行完成者「如来」の髪型とされますが、インドの上流階級の髪型が起源という説もあります。

 

手前はパキスタンから寄贈された釈迦苦行像。

 

髪型はウェーブのかかったギリシャ彫刻風 (_)

www.daishinji.net

初期仏像にはギリシャ風のガンダーラインド風のマトゥラー仏があますが、螺髪は3世紀以降マトゥラーで誕生。

 

釈迦入滅から500年間、偶像崇拝は禁止でした!

 

釈迦の遺骨(舎利)を祀るストゥーパ(仏塔、卒塔婆)を造ったり、聖樹や足跡などで存在を暗示的に表現するのみ!

 

では何故仏像が、しかも在家の髪型で作られる様になったのか?

 

ここは建長寺奥の院、半僧坊(はんそうぼう)

 

この日は富士山が見えるので頑張って登りました!

 

そして、ここでしか買えない煎餅も購入 (^.^)v

 

釈迦の時代の仏教は、出家して修行する事が悟りを開く唯一の道でしたが・・やがて、出家しなくとも、誰もが悟りを開く事が出来ると考える一派が登場!

 

教団は保守派の上座部改革派の大衆部に分裂!

 

天狗の鼻は何故あんなに長い?

ch.kanagawa-museum.jp

こちらに展示されているペリーの肖像画には、天狗のような顔の絵があります!

 

三国志の時代、魏は金印を二国に送っています。

 

倭国と、もう一国はペルシャ系の大月氏国!

 

その一派がインド北部まで征服し、樹立したのがクシャーナ朝

https://www.saiyu.co.jp/itinerary/new/GEUZ12/images/kintoun32.pdf

クシャーナ朝で商人として活躍したのが同じペルシャ系のソグド人。

 

シルクロードの商人として中国とローマ帝国を往来!

 

クシャーナ朝に莫大な富をもたらしました (^.^)v

 

改革派仏教徒ゾロアスター教ミトラ教などの影響を受け、大乗仏教が成立。

 

クシャーナ朝の王族の多くも大乗仏教に改宗!

 

密教もこうした環境から生まれた?

 

中国にゾロアスター教マニ教を伝えたのもソグド人。

ja.wikipedia.org

中国に定住したソグド人は「胡人」と呼ばれ中国姓を名乗って同化して行きました。

 

唐を滅亡寸前まで追い込んだ、安禄山もソグド人!

 

天孫降臨の道案内をした猿田彦もソグド人?

 

イラン系商人をサルトと呼んだ (_)

ja.wikipedia.org

 

安氏の乱以降、唐はソグド人を粛清 (^^;;

 

「濃い顔」と言うだけで殺害されて行きました!

 

故郷ソグディアナにはイスラム教徒が押し寄せ・・・

 

イスラム教徒と同化、吸収されていった様です・・・

 

これは成田空港の南東にある芝山古墳群の不思議な埴輪。

 

東北大学名誉教授田中英道氏はユダヤ人埴輪」と仰っていますが、個人的には「胡人埴輪」と呼んでいます。

 

彼らは父権的な一神教徒ではなく、今日の日本人同様、様々な宗教儀礼を屈託なく受け入れる、多神教の人々だったのでは?

 

そう考えています(^_^)